「算数が好きな子に育てたい」
多くのご家庭が、そう願っていると思います。
ただ、この「算数が好き」という言葉。
実は中身をよく見てみると、いくつかのタイプに分かれます。
・計算がスラスラできて好き
・テストで丸がつくのが好き
・周りより点数が高くてうれしい
こうした“結果”に近い部分での「好き」と、
・じっくり考える時間が好き
・うまくいかない中で試すのが楽しい
・少しずつわかっていく過程がおもしろい
といった“過程”そのものを楽しむ「好き」。
同じ言葉でも、実はまったく違う性質を持っています。
そして少し正直に言うと、保護者の方が安心しやすいのは前者です。
早く終わる、間違えない、点数が取れる。
「できている」と実感しやすいからです。
一方で、後者のように時間をかけている様子を見ると、
「それ、まだ終わらないの?」
「もう少し早くできないかな?」
と、つい声をかけたくなることもあると思います。
ですがここに、ひとつ大きな視点のズレがあります。
本来、算数という教科は「考えること」そのものに価値があります。
すぐに答えが出ることよりも、どうすれば解けるのかを探る時間こそが本質です。
にもかかわらず、日常の中では
「早く正しくできるかどうか」ばかりが評価されがちです。
もちろん、それが悪いわけではありません。
むしろ大切な力のひとつです。
ただ、それだけを「好き」と捉えてしまうと、
少し難しくなった途端に「好きではなくなる」状態が生まれやすくなります。
だからこそ一度立ち止まって考えてみたいのです。
私たちが育てたい「算数好き」とは、
結果を楽しむ子なのか、過程を楽しめる子なのか。
ここがはっきりすると、
日々の声かけや見方が少し変わってくるはずです。
次回は、この違いを「お菓子作り」にたとえて考えてみます。

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