17-2 「ラーメンの作り方」で例えると…過去問の学び方

過去問の学び方を、少し身近な例で考えてみたいと思います。

たとえば、3年分の入試でそれぞれ
「味噌ラーメン」「醤油ラーメン」「塩ラーメン」の作り方が出題されたとします。

このとき、「3種類それぞれの作り方を覚える」ことに集中してしまうと、学びはどうしても“個別の知識”にとどまります。

もちろん、それ自体に意味がないわけではありません。
ですが、それだけでは新しい問題に対応する力にはつながりにくいのです。

 

本当に見てほしいのは、そこではありません。

「ラーメンを作るために共通している工程は何か」
「味を決める要素はどこにあるのか」
「どの順番で考えているのか」

こうした“構造”や“考え方”に目を向けることが重要です。

つまり、個別のレシピではなく、
その裏にある共通点を見つけることが学びの本質です。

 

入試問題もまったく同じです。

一つひとつの問題を「解けた・解けなかった」で処理するのではなく、
「どんな知識が組み合わさっているのか」
「どんな発想が必要だったのか」
といった視点で整理していく。

この“抽象化”の作業こそが、実力を形にしていきます。

 

そうして積み重ねた学びは、新しい場面で力を発揮します。

たとえば今年、「豚骨ラーメン」が出題されたとします。
見たことのない問題であっても、これまでに見てきた共通点や考え方をもとに、対応することができるようになります。

 

逆に、個別の問題だけを積み上げていると、
少し形式が変わっただけで手が止まってしまいます。

「やったことがあるはずなのに解けない」
という状態は、まさにここで生まれます。

 

過去問の価値は、過去を再現することではありません。

未知の問題に出会ったとき、どう考えればよいかが分かる状態をつくること。

そのための材料として、過去問を使う。
この視点を持つことで、過去問は“量”ではなく“質”の学習へと変わっていきます。


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