23-2 シリーズ③賢い子は何が違うのか 同じことに見える人

塾で授業をしていると、不思議に感じることがあります。

ある子供は、割合の問題が解けるのに、速さの問題になると急に手が止まります。

また別の子供は、割合も速さも濃度も比も、あまり区別せずに解いていきます。

その違いはどこにあるのでしょうか。

私は、学力の差の一つは「同じものを見つける力」にあるように感じています。

例えば、

  • 割合
  • 速さ
  • 濃度

は学校では別々の単元として学びます。

そのため、学び始めたばかりの子供には、それぞれが全く別のものに見えます。

しかし学力が高くなるにつれて、

「二つの量の関係を考えている」

という共通点が見えてきます。

すると、割合の考え方が速さにも生きますし、比の考え方が濃度にも生きます。

歴史でも似たことがあります。

学習したばかりの頃は、

鎌倉幕府 室町幕府 江戸幕府

はそれぞれ別の知識です。

けれど学習が進むと、

「権力が移り変わる歴史」

という共通した見方ができるようになります。

つまり、学力の高い人は特別な問題を解いているわけではありません。

違うものの中に同じものを見つけているのです。

だから初めて見る問題に出会っても、

「これは前に見た考え方と似ている」

と感じることができます。

一方で、共通点がまだ見えない子供にとっては、毎回が新しい問題です。

同じ考え方が使える場面でも、別々の知識として覚え続けなければなりません。

学力とは知識量の差だけではありません。

たくさんの出来事や問題の中から、

「実は同じことを言っている」

を見つける力でもあるのだと思います。


次回予告

学力の高い人は、たくさんの知識を持っています。

しかし、その知識をそのまま覚えているわけではありません。

次回は「学力とは世界を圧縮する力である」というテーマで考えてみます。


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