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受験前に育みたい「レジリエンス」の考え方 ③受験(行動観察)

小学校受験では、「行動観察」という試験項目が重視されます。これは、子供が他の子供たちと一緒に活動する中で、どのように振る舞い、どんな言葉を使い、どんな感情の動きを見せるかを観察するものです。特に注目されるのが、「負ける経験」への反応です。試験では、あえて子供が負けるような状況を作り、そのときにどんな表情をし、どんな言葉を発するかを見ています。

このような場面では、子供が練習してきた「決まり文句」ではなく、自然に出てくる言葉や態度が現れます。たとえば、「くやしいけど、またがんばる」「○○ちゃん、すごいね」といった言葉が出る子は、レジリエンスが育っていると判断されます。逆に、泣いてしまったり、相手を責めてしまったりする子は、まだその力が十分に育っていない可能性があります。

このように、行動観察の試験では、課題を「できるかどうか」よりも、困難に直面したときの心の動きや言葉の使い方が重視されます。そのため、レジリエンスの育成と、丁寧で自然な言葉遣いの習得はセットで語られることが多いのです。言葉は感情を表す手段であり、適切な言葉を使える子は、自分の気持ちを整理し、他者と良い関係を築く力があると見なされます。

家庭では、日常の遊びや会話の中で、子どもが負けたり失敗したりしたときに、どんな声かけをするかが大切です。「負けてもいいんだよ」「がんばったね」といった言葉をかけることで、子どもは安心し、次に向かう力を育てていきます。こうした積み重ねが、受験の場面で自然な言葉と態度として表れるのです。


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