girl with suitcase on railroad track in qazvin

受験前に育みたい「レジリエンス」の考え方 ②実態

幼児さんが家庭でゲーム(勝ち負けのある遊び)をする場面では、レジリエンスの有無がはっきりと表れます。たとえば、上記のゲームで負けたとき、悔しさを受け止めて次に向かう力がある子は、レジリエンスが育っていると言えます。しかし、家庭では「子どもが泣かないように」「気分を悪くしないように」と、大人がわざと負けて終わらせることがよくあります。このような対応は一見優しさのように見えますが、実は子どもが「負ける経験」や「悔しさを乗り越える力」を育てる機会を奪ってしまうことにもつながります。

家庭は安心できる小さな集団であり、子どもが初めて社会性を学ぶ場です。ここでレジリエンスが育たないまま、幼稚園や学校といったより大きな集団に入ると、子どもは他者との関わりの中でうまく対応できず、孤立してしまうことがあります。たとえば、負けたときに泣き続けたり、怒って遊びをやめてしまったりすると、周囲の子どもたちはその子との関わりを避けるようになってしまうのです。

このような状況を防ぐためには、家庭での関わり方がとても重要です。負ける経験を通して、悔しさを感じながらも「次は頑張ろう」と思えるように、大人が子どもの気持ちに寄り添いながらも、あえて勝ち負け(特に「負け」)をはっきりさせる場面を作ることが、レジリエンスの育成につながります。子どもが小さな失敗を経験し、それを乗り越える力を身につけることで、集団生活の中でも安定した人間関係を築くことができるようになります。

③受験(行動観察) に続きます


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