今日は物件の様子を見に行かないので、今日の現状報告はありません。かわりに、小学校受験の「保護者面接」について、小学校受験に係る書籍や、過去の受験経験者の話を基に、学校側の事情を推測しようと思います。ノウハウ的な話ではないですが、これを知っておくと、保護者面接に向けた心構えとして、役立つかもしれません。
多くの学校では、「保護者面接」をとても重要な試験内容と捉え、しっかり時間をかけたいと考えているようです。言い換えれば、学校側の課題は「面接をするのにどれだけの時間が確保できるか」ということになります。
受験者数を基に、数字で推測します。受験者数を漠然とおよそ100家庭としましょう。すると、面接をするのに必要な時間は、1回15分の面接として入替時間を含めると、20×100=2000分になります。これは、全部で約37時間です。どうでしょうか、想像より長いと思います。実際にはどんな運用の仕方をするか、以下で考えてみます。
<オマケ1>実際、これが倍率4倍になれば70時間を超えます。これを避けるために苦肉の策として、過去に行われたのが、「くじ引き」「二段階足切り」です。しばしば悪者扱いされるこれらの方法ですが、その目的は子供・保護者をしっかりと「時間をかけて人物評価で見るため」なのです。とはいえ実際、「試験結果でなく、くじ引きで落とされては、納得いかない」という気持ちは、父親として私もよく理解できます。「じゃあ面接の仕方に工夫すればいいじゃないか…」と思うのも分かりますが、その辺は次の記事で書きます<オマケ終わり>
37時間の面接時間は、(①1日の面接時間)×(②面接会場数)×(③面接日数)で確保できます。
①の「1日の面接時間」は、誰が面接官を担当するかにもよります。というのは②の会場数が多ければ、校長・教頭・主幹教諭・入試担当以外の一般の先生(在籍年数が長い先生が入る場合が多い)が入るケースもあるようです。言い換えれば、一般の先生の数を少なくするには、面接日数を伸ばすか、1日の面接時間を増やす必要があるということです。
②の「面接会場数」は、上に書いた通り、その学校で何人が面接官になれるかによります。1会場の面接官は一般的に二人です。その理由は、以下の通りです。
- (交互に聞くことで)次に聞く質問を選ぶ時間を確保する
- 応答に対する評価を記録する
- 評価が(個人の感覚だけに)偏らないようにする
- 不正を発生しづらくする
- 願書の内容に見落としがないようにする
- 面接官が誰なのか(誰だったのか)特定しづらくする
もちろん面接官の人数は、多ければ多いほどいいのですが、会場数確保や面接官の質的な保証の問題などから、3人以上というのは少ないようです。
③の「面接日数」は、情報漏洩防止の観点から、極力短い期間でやることを考えるでしょう。「1日目の受験者が3日目の受験者に情報を流す…」なんてことは、今の時代やろうとさえ思えば、できてしまいます。仮に1日でやったとしても、「午前中」「午後」で同様のことが起きえます。ここは各学校の考え方次第になります。
長くなりましたので、続きは(2)で…。
コメントを残す