学習習慣の価値を見直す ー 小学生期の家庭学習について
元学校教員として、学校の授業だけで学習内容の定着を目指すことは、基本的かつ大切な姿勢だと考えています。そのため、家庭学習に「定着」の役割を求めることには慎重であるべきだと思います。
それでも、小学生期における家庭学習は非常に重要です。なぜなら、それは「自分で学ぶ習慣」を身につけるための大切な機会だからです。
この習慣を身につけるには、「家庭学習をしてよかった」と子供自身が実感できるような文脈(ストーリー)が必要です。できることを繰り返すだけでは、学習の価値を感じにくく、モチベーションも上がりません。
学習習慣を身につけることの4つの価値
1. 継続が力になる
毎日少しずつでも学ぶことで、知識が自然と定着しやすくなります。
「勉強するのが当たり前」という感覚が身につけば、学習への抵抗感も減っていきます。
2. 自己管理能力が育つ
時間の使い方や優先順位を考える力が養われます。
これは中学・高校での定期テストや受験、さらには社会に出てからも役立つ力です。
3. 自立した学習者になれる
小学生のうちに学習習慣が身につけば、親のサポートが減っても自分で学びを進められるようになります。
特に中学受験では、長時間の学習が必要になるため、習慣の有無が大きな差になります。
4. 学力の土台ができる
日々の復習や予習を通じて理解が深まり、応用力も育ちます。
「学力コンクール」などの模試でも、日々の積み重ねが結果に直結します。
このように、学習習慣を身につけることには多くのメリットがあります。
しかし、実際には「家庭学習はやらなければならないもの」「やらないと怒られるから仕方なくやるもの」といった、苦行のようなイメージを持っている子供や保護者も少なくありません。
まずは、こうした学習習慣の価値を整理して理解することが大切です。
そのうえで、具体的にどのように家庭学習を進めていけばよいかについては、次回の記事で詳しくご紹介します。
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