「今日、ぞうきんいるって先生が言ってた」
朝の支度がほぼ終わり、ようやく「行ってらっしゃい」が言えるタイミングで、突然の一言。思わず時計を見て、ため息をつく。あと5分で家を出るのに、ぞうきんって…今!?
この“登校直前の爆弾発言”、実は多くの家庭で繰り返されている“あるある”です。私自身も何度も経験しました。しかも、言われる内容は「ぞうきん」「工作の材料」「算数のノート」など、なぜか準備に時間がかかるものばかり。
なぜ、もっと早く言ってくれないのか。前日の夜は一緒に過ごしていたのに、なぜその時には思い出さないのか。
そんな疑問を抱きつつも、子供の様子を見ていると、どうやら本人も「今思い出した」ような顔をしていることが多いのです。
子供の発達の段階を考えると、「先の予定を意識する力」や「優先順位をつける力」はまだ育ち途中。学校で言われたことを家で思い出すタイミングが、ちょうど朝の準備中だったりするのも納得です。
とはいえ、親としては「言ってくれてよかった」という安堵の気持ちよりも、「もっと早く言ってくれたら…」という思いが強くなるのが正直なところ。
このシリーズでは、そんな“ギリギリ報告”をめぐる親の葛藤や、子供の成長の兆しについて、保護者目線でゆるやかに考えていきます。
次回は、「言ってくれたことのありがたさ」に焦点を当て、ギリギリでも伝えてくれた子供の気持ちに寄り添ってみたいと思います。
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