【第2話】「言ってくれてありがとう」—ギリギリでも伝えてくれたことの意味

「もっと早く言ってくれたら助かるのに…」
そう思うのは当然です。朝の忙しい時間に突然「今日、ぞうきんいる」と言われれば、誰だって焦ります。
でも、少し落ち着いて考えてみると、「言ってくれただけでもありがたい」と思える瞬間もあるのではないでしょうか。

言わずにそのまま学校へ行ってしまえば、子供は困るかもしれません。先生に注意されるかもしれないし、授業で必要なものがなくて参加できないかもしれない。
それを避けるために、ギリギリでも「言おう」と思った子供の気持ち。そこには、親に頼る気持ちや、なんとかしようとする意志があるのかもしれません。

実際、「言う」って、子供にとってはちょっと勇気がいることです。
忘れていたことを思い出して、それを親に伝える。タイミングが悪いとわかっていても、それでも言う。
その一言には、子供なりの責任感や、親への信頼が込められているようにも感じます。

もちろん、毎回ギリギリで言われると、親としては疲れてしまいます。
でも、「言ってくれてありがとう」と伝えることで、子供は「言ってよかった」と思える。
それが次につながるかもしれません。もっと早く言おうと思えるかもしれません。

この第2回では、「言ってくれたこと」に目を向けてみました。
完璧なタイミングではなくても、伝えてくれたこと自体に価値がある。
そんな視点で子供の行動を見てみると、少しだけ気持ちが軽くなるかもしれません。

次回は、「叱る?受け止める?」というテーマで、親としての対応について考えてみたいと思います。


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