✨なぜ「国語」を勉強するのか(全3回)

「国語って、なんのために勉強するの?」
そんな問いに、正面から答える機会は意外と少ないかもしれません。入試のため、成績のため、将来のため。もちろんそれもあります。でも、もっと根本的な理由があります。

それは、「自分の外」とつながるためです。

子供たちは、家庭や学校など、安心できる人たちに囲まれて育ちます。こうした関係は「親密圏」と呼ばれ、言葉が少なくても気持ちが通じる、あたたかな世界です。でも、その外に出たとき、たとえば初めての先生や新しい友達と関わるときには、もう少し丁寧に、自分の思いを言葉にする必要が出てきます。

書き言葉は、まさにその練習になります。話し言葉よりも、相手に伝わるように順序立てて、正確に書く必要があるからです。これは、価値観の違う人にも自分の考えを届けるための力になります。

新しい環境に飛び込んだとき、自分をどう表現するかは大きな挑戦です。でも、その経験が、子供たちの「伝えたい」という気持ちを育て、言葉を学ぶきっかけになります。国語は、そうした場面で子供たちを支えてくれる、大切な道具なのです。

国語は、漢字や作者の気持ちを想像するだけの教科ではありません。読解力や表現力は、他者と関わるための土台になります。だからこそ、子供たちが安心して外の世界とつながっていけるように、国語を学ぶ意味を今、改めて見つめ直してみたいのです。


🔜次回予告(第1話)

次回は、学校教育の中で「国語」がどんな場面で活かされているかを見ていきます。教科書の読解だけでなく、作文や発表、さらには他教科とのつながりにも注目します。


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