children sitting on bench in forest

「小学校受験の願書」の書き方(2)

前回の記事では、「嘘や大げさ、いい印象を与えるテンプレート的な返答でなく、自分の子供ことをよく伝える方法」をどのように書くかというところで終わりました。

さて、みなさんは「願書の書き方講座」と言われたら、いつ行われるイメージでしょうか。おそらく、願書が配られる直前・直後ではないでしょうか。

実はそれでは遅すぎるのです。

実際に、願書に書かれるような「子育てに対する考え方」や「こどもの様子」を見てみましょう。

  • 貴校に通うお子さんの保護者の方から、そのカリキュラムの素晴らしさを聞き、感銘を受けたからです。特に英語教育において、朝の会の時間を活用した継続的な取組や、副教科における取組、ネイティブの先生方との日常的な触れ合いなど、子供たちの学びに向き合う姿勢が「○○(学校目標)」を実現する素敵な取組だと考えております。
  •  また、各種行事への取組も他の学校にはない、魅力的なものが多いと聞いております。子供たちが中心となって取り組む、「(行事名1)」や「(行事名2)」などは、異学年の子供たちが協働し、社会問題の解決に向けた貢献的な活動と聞き、未来を切り拓くために必要な力を育てることができると考えたからです。
  •  さらに、開校から間もない中でも、次々と新たな取組に挑戦する先生方も、貴校の魅力だと考えます。学校全体が「▲▲(キャッチフレーズ)」の雰囲気の学校で、わが子が学び続けられたらと思ったことが、貴校への志望動機です。
2024年4月 FUYUNOが作成 「志望動機」

どうでしょうか。テンプレートとして真似することはできても、この後の面接ではきっと、「○○の行事はどんなものがあると聞いていますか?」「▲▲の雰囲気で、あなたのお子さんはどんな学校生活を送ってほしいですか?」などと聞かれるでしょう。

長所は、粘り強く取り組む気持ちがあることです。最後までやり切ろうとする気持ちが強く、周りが「惜しかったね」と声をかけても、「もう一回!」と何度も挑戦しようとする気持ちがあります。最近はオセロに取り組んでおり、祖父との勝負では、子供らしく一喜一憂しています。以前は負けてしまうと、機嫌が悪くなることもありましたが、先日は負けた後でも、「またやろうね!」と笑顔で話していて、精神的な成長を感じています。

2024年4月 FUYUNOが作成 「子供の長所とがんばっていること」

もし私が面接官だったら、「祖父とお子さんのエピソードをオセロ以外で1つ教えて下さい。」や「最後までやり切って、お子さんが一番喜んだことを1つ教えて下さい。」などを聞くと思います。

「うちの子はこんなに良い事は書けないかも…」と不安にならなくて大丈夫です。ポイントはこれが、「今(4月)でも書ける」ということです。

というのは、今書けば「嘘・大げさ」になることも、面接の時までに「本当の体験」にしてしまえばよいのです。面接は親だけでなく、子供だけで受け答えする場面もあります。良くも悪くも「面接の練習」をしてきたかどうかは、面接官には最初の受け答えでバレています。「本当にそう思っているか」「言わされているだけではないか」を試す質問もします。

だからこそ、「こんな体験をしてきた」「こんなに成長した」ということを事前に設定してしまうのです。(例:円山動物園で、動物を眺めているのが好き、ニセコのアスレチック体験を繰り返し取り組んでいる、絵画教室で小学生と一緒に楽しく絵を描いている等)

学校ではよく「目指す子供像」という言葉を使います。もしかしたら、大人が強制力をもってその姿にするイメージをもつ人もいるかもしれません。しかし、今の学校教育においては、教師の役割は「主体的に取り組み、仲間と協力しながら、意欲的にできるようにする伴走者(=コーディネーター)」であるという考え方が大勢です(参考:学習指導要領「主体的・対話的で深い学び」の説明)。

その「子供像」を各家庭でも、もっておくことが大事なのです。そうすれば、子供の成長は目に見えてわかりますし、もし上手くいかなくても「挑戦した」事実は変わりません。そして、面接官からは「こんな子供に育ってほしいというイメージをもって子育てをしている」という、「教育への考え方をもった親」と映ることでしょう。

FUYUNOに入塾いただければ、「6月中に」こちらからいくつかの願書をお示しした上で、みなさんのご家庭やお子さんに近いものをお選びいただきます。その後は、それに対してどう育ってきたかを継続的に確認しながら、受験時の願書提出・面接指導まで行ってまいります。

きっと面接当日には、「本当に起きたことを」「自然体で」「必要以上に緊張することなく」面接に挑めることでしょう。


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