✍️願書文の“もったいない表現”(2/3)

願書文を書いていると、「ちゃんと伝えたい」「失礼がないようにしたい」と思うあまり、つい無難な言葉ばかりを並べてしまうことがあります。
でも、そうした“もったいない表現”が、家庭の思いや子どもの姿をぼやけさせてしまうこともあるのです。

たとえば、「元気に過ごしています」「友達と仲良くしています」といった表現。
もちろん悪くはないのですが、どの家庭でも使える言葉であり、読み手の印象には残りにくいのです。
それよりも、「朝の支度を自分で整えるようになり、登校前の時間に余裕ができました」や、「友達の忘れ物に気づいて声をかけていた姿に、成長を感じました」といった具体的な場面があると、子どもの姿がぐっと立体的に伝わります。

また、「○○ができるようになりました」という成果だけを書くよりも、「できるようになるまでの過程」や「家庭でどんなふうに関わってきたか」を添えることで、願書文に深みが出ます。

願書文は、評価されるための“作品”ではなく、家庭の思いや子どもの成長を伝える“記録”のようなもの。
だからこそ、無難な言葉よりも、その家庭ならではの視点やエピソードが大切なのです。

「うまく書こう」と思うと、つい型にはめたくなりますが、「らしさを伝えよう」と思えば、自然な言葉が出てきます。
願書文に必要なのは、正しさよりも“らしさ”です。


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