(2)でプログラミング教育の輪郭が見えてきたのではないでしょうか。時間割には「プログラミング」の時間はなく、言語やコードを覚えるのではない。評価は教科に内包されていて、特別専門的な知識を学ぶわけでもない。となると、「プログラミング教育では、何を学んでいるのか」という話にもなるでしょう。そこで、「なぜ」「何を」「どのように」の順で説明していきます。
・ 「なぜ」プログラミング教育か
まず気を付けてほしいのは、今回導入されたのは「プログラミング」ではありません。「プログラミング教育」です。似ていますが全然違います。リンゴで例えると、前者(プログラミング)のイメージは、「リンゴの作り方」であり、後者(プログラミング教育)は、「リンゴとは何か」です。
プログラミング教育のねらいは、ざっくりいうと「試行錯誤を通して思考する力」「デジタル機器と適切にかかわる態度」の育成と、「各教科等の学びの充実」と言えます。やっぱり、言語・コードなどの狭い意味でのスキル教育ではないことがわかります。詳しくはこちら
「プログラミングを理解するという道のりで、普段の思考する力を高めたり、デジタル機器の良さに気付き、普段の勉強の内容をより確実に理解できるようにする」これが、プログラミング教育が導入された理由と言えます。
・ プログラミング教育では「何を」するのか
低学年ではフローチャートの考え方などを学ぶ例があります。例えば、掃除の仕方について、「順番に手際よく、漏れや落ちがないようにする」というのもプログラミング的思考です。この時点では、必ずしもデジタルである必要はありません。算数の教科書などに、「ロボットに指示を出してゴールまで進もう」的な教材が入っているケースもあります。
中学年以降になると、アプリを使った学びが多く見られます。「scratch」や「hour of code」が有名です。最終的にはデジタルに触れることは必須なので、このタイミングで扱うことが多いです。他にも、プログラミング教育用の教材はたくさんある(Microbit等)ので、様々な取り組みがなされています。特に学年が低いうちは、PCの中で完結するものより、実際に動くもののプログラミングをすることが大切にしています。
・ プログラミング教育は「どのように」されているのか
「プログラミング教育のねらい」や評価(各教科等と一体的に行われる)に照らすと、各教科等の中で行われるのが自然ですよね。というわけで、プログラミング教育は、そのねらいを各教科等の学びの中で意識されているということです。もっとはっきり言うと、「これと言ってプログラミングを使ってやらなければならない時間は指定されていない」。逆の言い方をすれば「普段の授業で、『プログラミング的思考』を意識して取り組むようにする」ということです。
ただ、推奨されている時間はあります。(2)の⑤でお示しした、5年算数(三角形の角)や6年理科(電気の性質や働き)です。ここは、わかりやすく「プログラミング」ですので、悪い言い方をすれば「アリバイ的に」、アプリを使ったプログラミングの授業をすることが多いのだと思われます。
結局のところ、家庭としては何ができるのでしょう。また、どんな準備をしていればよいのでしょう。そのあたりを、次の記事で。
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