18-2 上位層が育ちにくい理由は「努力不足」ではない

私はこれまで、留萌(増毛)や渡島(松前・恵山)など、小規模校での勤務も経験してきました。また、研究研修主事として道内各地を回る中で、多くの学校や家庭の実態に触れてきました。

その中で感じたのは、「子供たちは決して学ぶ意欲が低いわけではない」ということです。

むしろ、素直で、言われたことをしっかりやろうとする子が多い。基礎的な内容も、きちんと理解している子が多い印象です。

それでも上位層が育ちにくい理由。それは、とてもシンプルです。

学ぶ“機会”が足りていない。

地方では塾がないことも珍しくありません。通信教材はあるものの、学びの方向性を自分で判断し、負荷を調整しながら進めていくのは簡単ではありません。特に、より高いレベルの思考や表現を求められる場は、ほとんど用意されていないのが現実です。

結果として、本来であれば上位層に入る力を持っている子供たちが、中位層の中にとどまり続けてしまう。

これは本人の努力不足でも、家庭の問題でもありません。環境の問題です。

ただ、この問題はとても扱いが難しいものでもあります。公教育の立場からすると、「上位層への特別な支援」は、場合によってはエリート教育と捉えられてしまうこともあります。

さらに現実的な課題として、高度な指導ができる先生を安定的に配置すること自体が難しいという問題もあります。今の教員不足の状況では、なおさらです。

だからこそ、従来と同じ方法の延長線上では、この課題は解決しにくい。

ではどうするか。

そこで見えてくるのが、「場所に依存しない学び」という選択肢です。

次回は、その具体的な形として考えている「オンライン授業の構想」についてお話しします。


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です