「うちの子がやりたいと言ったんです。」
保護者の方とお話ししていると、とてもよく聞く言葉です。
ピアノ、英語、スポーツ、プログラミング。
最近では、一人でいくつもの習い事をしている子供も珍しくありません。
もちろん、さまざまな経験ができること自体は素敵なことです。子供の可能性が広がるきっかけになることもあります。
しかし、その一方で、
「やりたいと言って始めたのに続かない」
「練習をしない」
「習い事の日になると気が重そう」
という相談も少なくありません。
すると保護者としては、
「自分でやりたいと言ったでしょう?」
という気持ちになることがあります。
でも、ここで少し立ち止まって考えてみたいのです。
子供の「やりたい」は、本当にどこから生まれているのでしょうか。
私たち大人も、新しいことに興味を持つきっかけは誰かとの出会いや周囲からの影響であることが少なくありません。
子供であればなおさらです。
友達がやっている。
楽しそうな動画を見た。
体験会に参加した。
先生に褒められた。
そして何より、お父さんやお母さんが嬉しそうに話していた。
そうした出来事が、「やってみたい」という気持ちにつながります。
実はこれは、とても自然なことです。
子供は親のことが大好きです。
親が楽しそうにしている姿を見ると、自分もやってみたくなる。
親が喜んでくれると嬉しい。
だから「やりたい」という気持ちの中には、自分自身の興味だけではなく、親への憧れや期待に応えたい気持ちも含まれていることがあります。
ここで大切なのは、
「だから親が悪い」
という話ではないことです。
親は子供の可能性を広げたいと思っています。
できるだけ多くの体験をさせてあげたいと思っています。
その気持ちは、とても自然で愛情のあるものです。
ただ、子供の「やりたい」は意外と複雑です。
本当にその活動そのものに興味がある場合もあれば、
「楽しそうだから」
「かっこよさそうだから」
「褒めてもらえそうだから」
という理由の場合もあります。
そして、その違いは始める前にはなかなか分かりません。
私は、子供の「やりたい」という言葉を信じることは大切だと思っています。
ただ、それ以上に大切なのは、
「どうしてやりたいと思ったの?」
と、その気持ちに耳を傾けることです。
本当に好きなのかもしれない。
誰かに憧れているのかもしれない。
親に喜んでほしかったのかもしれない。
その理由が分かると、子供の見え方も少し変わってきます。
次回は、
「やりたいと言ったのに、なぜ続かないのか」
について考えてみたいと思います。
子供が怠けているわけでも、保護者の関わり方が悪いわけでもない。
そこには、低学年の子供ならではの理由が隠れていることがあります。
次回予告
🌱第2回「続かないことには理由がある」
「やりたいと言ったのに練習しない」
そんな悩みの背景には、子供特有の”やる気の仕組み”が隠れているかもしれません。

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