前回の記事では、私が「ペーパー」ではなく「筆記試験」という言葉を使う理由について書きました。
今回は、もう一つの言葉についてお話ししたいと思います。
それが、
「お受験」
です。
実は私は、この言葉を使うとき、ほぼ必ず鍵かっこを付けています。
もちろん理由があります。
まず、誤解のないようにお伝えしたいのですが、私は「お受験」という言葉を全く使わないわけではありません。
ホームページやブログでも使っています。
なぜなら、小学校受験について調べる保護者の多くが、「お受験」という言葉で検索するからです。
ですから、見つけていただくためには必要な言葉です。
一方で、私は普段の会話ではあまり使いません。
そして、文章で使うときも、
「お受験」
と鍵かっこを付けます。
それは、この言葉が私の考える受験とは少し違うからです。
「お受験」という言葉から、みなさんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。
特別な世界。
厳しい競争。
親の熱意。
大変そうな準備。
人によって違いはあると思いますが、どこか特別なものとして語られることが多い言葉です。
けれど、私が理想としたい受験は少し違います。
受験は、子供がよりよい環境で学ぶための選択肢の一つです。
特別な家庭だけのものではありません。
一部の人だけが参加するものでもありません。
そして何より、親子が不安や焦りに追われながら取り組むものであってほしくありません。
学校を調べる。
子供のことを考える。
家庭の願いを整理する。
私は、本来の受験にはそんな前向きな価値があると思っています。
だからこそ、私は「お受験」という言葉に少し距離を置いています。
言葉そのものを否定したいわけではありません。
ただ、その言葉が連想させるイメージを、そのまま受け入れたいわけでもありません。
検索で見つけてもらうために使う。
けれど、自分が理想としたい受験とは少し違う。
その気持ちを表すために、私は「お受験」と鍵かっこを付けています。
私が伝えたいのは、「お受験」ではありません。
子供と保護者が前向きに歩める受験です。
そのために、これからも言葉について考え続けたいと思っています。
次回予告
「ペーパー」や「お受験」という言葉に少し距離を置くと、
「受験文化を否定しているのですか?」
と聞かれることがあります。
でも、実はそうではありません。
私は受験文化を批判したいのではなく、よりよい受験文化を作りたいと思っています。
最終回では、その理由についてお話ししたいと思います。

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