📝第2回　表現力が高いと、どんな表現ができるのか

表現力が高い子供は、単に「答えが合っている」だけでなく、「伝え方」に工夫があります。語彙の豊かさ、構成の明快さ、比喩や具体例の使い方などが、評価を押し上げる要因になります。
以下に、各教科で「表現力が高い子供」がどんな表現をしているかの例を挙げてみましょう。

✨教科別・高評価につながる表現の例

• 国語
  • 「この物語の主人公は、言葉では強がっているが、行動には不安がにじみ出ている。だからこそ、読者は共感しやすい。」
    → 感情の読み取り＋構造的な説明
• 社会
  • 「この政策は高齢者の生活を支える一方で、若い世代の負担が増える可能性がある。両者のバランスを考える必要がある。」
    → 多面的な視点＋論理的な構成
• 理科
  • 「水が蒸発したのは、気温が高く、風が吹いていたから。これらの条件が水分を空気中に逃がす働きをしたと考えられる。」
    → 原因と結果の関係を明確に説明
• 算数
  • 「この問題は、全体を4つに分けて考えると整理しやすい。図を使うことで、関係が一目でわかるようになる。」
    → 解法の工夫＋視覚的な補助
• 音楽
  • 「この曲は、静かなピアノの旋律が、まるで夜の湖面に月が映るような印象を与える。」
    → 比喩表現＋感情の描写
• 図工
  • 「背景に青を使ったのは、人物の不安な気持ちを表したかったから。色で感情を伝えることを意識した。」
    → 制作意図の明確化＋感情表現
• 体育
  • 「リレーでは、バトンを渡すタイミングが遅れると全体の流れが崩れる。だから、声かけと目線の合わせ方を工夫した。」
    → チームプレーの理解＋具体的な改善点

このように、表現力が高い子供は「何を伝えるか」だけでなく、「どう伝えるか」にも意識を向けています。
次回は、こうした力を家庭でどう育てていけるかについて、具体的な方法を紹介します。