🌟第2回　「わたしはこう思う」で、すれ違いは減らせる？

「今やる！」と言ったのに、やらない。
親はがっかりし、子供は怒られてしょんぼり。
このすれ違い、実は“気持ちの伝え方”で防げることがあります。

子供は「今やる！」と言えば怒られないと学習してしまう。
それが誤学習です。
でも、親が「なんでやらないの！」と怒るだけでは、誤学習は強化されるばかり。
子供は「やる気はあったのに怒られた」と感じ、次第に「どうせ怒られるなら言わない方がマシ」となってしまうことも。

そこで大切なのが、親の気持ちを「わたしはこう思う」と言葉にすることです。

たとえば――
「今やるって言ってくれたのは嬉しかったよ。でも、やらなかったら、わたしはちょっと悲しくなるんだ」
「信じた分だけ、やらなかったときにがっかりするんだよ」

こうした言葉は、責めるのではなく、気持ちを伝えるもの。
子供は「怒られた」ではなく「気持ちを聞いた」と受け取ることができます。

そして、親の気持ちが伝わることで、子供は「今やる！」を使って逃げることが減っていきます。
「言ったことを守ると、信じてもらえる」
「守らないと、信じてくれた人が悲しむ」
そんなふうに、言葉と行動のつながりを少しずつ学んでいくのです。

もちろん、すぐに変わるわけではありません。
でも、親が「わたしはこう思う」と伝え続けることで、子供の中に“信頼の重み”が育っていきます。

次回は、そんな子供の時間感覚をどう育てていくか。
「今やる！」が本当に“今”になるための、ちょっとした家庭の工夫を紹介します。

🔜次回予告（第3話）

「今やる！」が本当に“今”になる家庭の工夫
子供の時間感覚を育てる、ちょっとした声かけと習慣づくりを紹介します。