導入:暗記か論理か、ではなく両輪
ここまで「数学は暗記だ」という言葉の背景と、その危うさを見てきました。暗記は悪ではありません。むしろ必要な基礎です。でも、暗記だけでは数学は解けません。では、どうすれば暗記と論理のバランスを取れるのでしょうか?
暗記を否定しない理由
公式や定理を覚えることは、問題を解くための材料を集めることです。材料がなければ、どんなに論理的思考力があっても問題は解けません。暗記は、学びの土台です。
論理を育てる学び方
論理的思考力は、単なる「考える力」ではなく、なぜそうなるのかを説明できる力です。
算数の段階でできることは、次のような学びです。
- 「なぜ?」を問う習慣
公式を使うとき、「なぜこの公式なのか」を考える。 - 複数の方法を比べる
同じ問題を違う方法で解いてみる。 - 言葉で説明する
「どうしてそうなるの?」を言語化する。
家庭でできるサポート
- 答えを出すスピードより、「考え方を話す時間」を大切にする。
- 「どうやって考えたの?」と聞くことで、論理を言語化させる。
- 暗記を促すときも、「どんな場面で使う公式?」とセットで確認する。
結論:ノウハウに惑わされない学び
「暗記すれば解ける」という言葉は、論理的思考力という前提を持つ人だから言えるものです。ノウハウだけに頼ると、本質的な力は育ちません。暗記+論理、この両輪を意識することが、子どもの学びを支える鍵です。

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