🧩【やや先生向け】子どもの答えを笑う前に、まず“大人の問い”を疑ってみる(1/3)

子どもと会話をしていると、思いもよらない答えが返ってきて、つい笑ってしまうことがあります。家庭の中なら、それは微笑ましい瞬間として流れていくかもしれません。しかし、授業中の発言となると話は別です。先生が質問をした直後、返ってきた答えに「ぷっ」と吹き出してしまう場面を、私はこれまでに何度も見てきました。

ですが、この“ズレて見える答え”の多くは、よくよく考えると 子どもの理解不足ではなく、大人の質問の荒さ から生まれていることが少なくありません。大人は「こういう答えが返ってくるだろう」という想定のもとで問いかけますが、その前提が言葉として十分に含まれていなければ、子どもは別の受け取り方をします。むしろ子どもの方が、出された言葉をそのまま、まじめに、論理的に受け取っているのです。

たとえば大人がよく使う「どうしてそう思ったの?」という質問。大人は“根拠”を聞いたつもりでも、子どもにとっては“きっかけ”や“気持ち”を答えることの方が自然な場合があります。どの答えも子どもなりの筋道があるため、そこで笑ってしまうのは、本来は大人側の思い込みに原因があるのかもしれません。

もちろん、ときには本当に予想外の答えに驚き、思わず笑みがこぼれてしまうこともあります。子どもの自由な発想は、大人の想像を軽々と飛び越えるものです。ただ、そこで忘れてはいけないのは、大人にとっての「軽い笑い」が、子どもにどう届くかということです。「おかしな答えだった」と感じてしまえば、次に手を挙げる勇気は簡単になくなります。発言すること自体がリスクになってしまうのです。

だからこそ、大人は子どもの答えに出会った瞬間こそ、立ち止まる必要があります。
「この子は、何を見て、どう考えて、この言葉にたどり着いたのか」
そう問い直す姿勢が、子どもの思考を守り、教室全体の空気をつくっていきます。

次回は、こうした“笑い”が子どもの心にどのように届き、どんな影響を残すのか。発言が止まってしまう仕組みについて、もう少し深く掘り下げていきます。


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