「もっとやりたい!」が生まれるプリント学習

これまでの3回で、

  • 発見を共有する
  • 自信を育てる
  • おうちの人に教える

という3つのステップについてお話ししてきました。

そして最後のステップが、

「問題を出し合う」

です。

小学校受験のプリント学習というと、

親が問題を出し、子供が答えるものだと思われがちです。

実際、多くの家庭学習はその形で進んでいきます。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

しかし、学びが深まってくると、少しずつ変化が見えてくることがあります。

例えば、

「お父さんにも問題出してあげる!」

「これわかる?」

「ヒントはね……」

そんな言葉が子供から出てくることがあります。

私は、この瞬間をとても大切にしています。

なぜなら、子供が

「教わる側」から「伝える側」へ変わった瞬間

だからです。

問題を作るためには、

相手に伝わるかを考える必要があります。

どこがポイントなのか。

何を見てほしいのか。

どう聞けば相手が考えられるのか。

実はこれは、問題を解くとき以上に頭を使う活動です。

だから私は、プリント学習が少し進んできたら、

「今度はお父さんに問題を出してみる?」

と声を掛けることがあります。

最初は簡単なもので構いません。

図形の問題を見ながら、

「同じ形はどれでしょう?」

と聞いてみる。

仲間探しの問題なら、

「これは仲間かな?」

とクイズにしてみる。

それだけでも十分です。

そして、おうちの人は本気で答える必要はありません。

少し迷ったり、時には間違えたりしてみてください。

すると子供は、

「違うよ!」

「そこじゃないよ!」

「ちゃんと見て!」

と一生懸命説明し始めます。

その姿は、第1回でお話しした「発見を共有する」頃とはずいぶん違っているはずです。

最初は一緒に答えを見ていた子供が、

今度は自分から考えを伝えようとしている。

その成長こそが、学びの大きな成果なのだと思います。

私は、学習とは一方的に知識を受け取るものではなく、

誰かと共有するものだと考えています。

だからプリント学習のゴールも、

100点を取ることだけではありません。

おうちの人と一緒に考え、

できたことを喜び、

自分の考えを伝え、

そして問題を出し合う。

そんな時間の積み重ねが、

「もっとやりたい!」

という気持ちを育てていくのです。

今回でこのシリーズは終了です。

もしプリント学習が苦しい時間になっているなら、問題の量を増やす前に、少しだけ関わり方を変えてみてください。

その変化が、親子の学びの時間をより豊かなものにしてくれるかもしれません。

シリーズまとめ

STEP1 発見を共有する

親子で「なるほど!」を共有する。

STEP2 自信を育てる

理由を聞く前に「できた!」を認める。

STEP3 おうちの人に教える

親がわからない役になり、子供が説明する。

STEP4 問題を出し合う

学びを共有しながら、お互いに考える時間をつくる。


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