「合わせて=足し算」と教えるだけでは、子供の理解はなかなか深まりません。
言葉だけで式を立てるのではなく、場面をイメージする力が必要です。
では、そのイメージをどう育てるか?
ここで大切になるのが、「ガチャンと合わせる」という動きの感覚です。
たとえば、「5個のりんごと3個のみかんを合わせる」と言われたとき、実際に手を使って「ここに5個、ここに3個、それをガチャンと合わせる」と見せることで、子供は視覚的に“合わせる”を体験できます。
この「ガチャン」という表現は、ただの擬音ではありません。
子供にとっては、抽象的な計算を具体的な動きに変換する大切な橋渡しになります。
「ガチャン」と手を動かすことで、「あ、5と3が一緒になったんだ」と感じられる。
この感覚が、式を立てるときの根っこになるイメージなのです。
文章題の指導では、こうした動きや視覚的な情報を使うことがとても効果的です。
言葉だけでなく、動きで伝える。
それによって、子供は「合わせるってこういうことか!」と納得し、式を自分の中で意味づけできるようになります。
「ガチャンと合わせる」は、子供の中に計算の場面を“感じる”力を育てる言葉。
この感覚が育つと、文章題の理解もぐっと深まります。
言葉→動き→式。
この流れを意識した指導が、子供の算数力を支えていきます。

コメントを残す