「習っていないことを書いたらバツ」という話題が、なぜこんなに議論になるのでしょう?その背景には、学校と塾の“学びの目的”の違いがあります。

学校の目的は、学習指導要領に沿って「論理的に考える力」を育てることです。算数なら、ただ答えを出すだけでなく、筋道を立てて考える力を身につけることが大切です。テストはその力を評価する仕組みになっています。だから、習っていないことを使って正解してしまうと、本来見たい力が見えなくなるのです。

一方、塾の目的はシンプルです。「成績を上げること」。家庭は成果が出ない塾に通わせ続けませんから、塾は短期間で結果を出すことを重視します。学校のように「長い目で育てる」よりも、「すぐに丸がつく」ことが優先されやすいのです。そのため、塾では先取り学習やテクニックを教えることがあります。結果として、子どもが「やり方だけ覚えて丸を取る」状態になりやすいのです。

このギャップが、「なぜダメなの?」という疑問を生む原因です。学校は「考える力」を守りたい。塾は「結果」を求められる。この違いを理解すると、先生がバツをつける理由が見えてきます。


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